【古書・昭和61年】漫画雑誌博物館１　明治時代編　団団珍聞（自由民権期）　国書刊行会（K_0867）はじめに　近代漫画の歴史は新聞・雑誌の歴史と深くかかわっている。近代の漫画が江戸の漫画と大きく異なる点は、時局問題をテーマにした漫画を生み出したところにある。そうした時局漫画の分野を開拓したのは新聞・雑誌という定期刊行物であった。　活版刷という近代的印刷方式を使って最初に発刊された漫画雑誌は『団団珍聞』である。それまでの漫画雑誌『ジャパン・パンチ』（文久二年創刊）『絵新聞日本地』（明治七年創刊）がせいぜい数百部という発行部数だったのに対して、『団団珍聞』は一回あたり数千部発行するというマスメディアであった。国内の交通網・郵便網が整備されたために、全国的規模で読者を獲得することができるようになったため大量発行が可能になったのである。　本書は自由民権運動の思想啓蒙に一定の役割をはたした『団団珍聞』のうち、創刊から憲法発布にいたる一二年間の、代表的な号を一四冊復刻したものである。復刻号以外のものでも興味深い諷刺画を随所に挿入紹介している。それらは一〇〇年以上も前に発行されたものであるが、その諷刺精神やユーモア感覚は現代人にも十分理解でき、自由民権期という日本の国家体制を民衆の力で決定していこうとする時代の空気が、漫画や戯文によってきわめて直裁に伝わってくる。（冒頭抜粋）1986年5月　清水勲■形態：横30.5×縦21.7×厚2.6㎝　厚表紙　カバー■頁数：214頁■編者：清水勲■発行者：佐藤今朝夫■発行所：国書刊行会■発行日：昭和61年6月20日第一版発行■定価：6,800円■状態：カバー/角、フチスレ　厚表紙/良　三方/汚れ・シミ　見返し/良　中頁/良■発送：ゆうパケットポスト　時間指定　書籍の厚さによっては簡易包装になります。郵便受までの配送です。#NEZU団団珍聞#NEZU漫画雑誌博物館